リウマチからの贈り物(16) 「ケトン体食」を始める
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「ケトン体食」を始める 2020年7月下旬
このブログは、関節リウマチのような「治らない」とされている病気の方々に何かお役に立てればと思い書いています。また、そうでない方にとっても、病気のとらえ方、医療との付き合い方、代替療法の取り入れ方……など、何かヒントになればと思います。
Dリウマチ内科、2回目の受診です。
初診時、自宅で睡眠検査をするための装置を持って帰り、今日はその結果が分かる日でした。
この頃、両足の裏の違和感、右手の指の腫れ・発赤、左肩の痛みががあったものの、全体として痛みの程度はまだ少ない時期でした。
D医師と私の会話です。
医師:「炎症反応は出ていません。でもリウマチ因子は以前より少し上がっていますね。
※このときの検査結果は、
CRP(炎症反応を示す値):0.08(正常値0.2以下)
リウマチ因子:123(正常値15以下)
自宅での睡眠検査では、睡眠の質は58点です。70点いっていないのですぐに治療が必要です。寝てる間に何回も呼吸が止まっています。詳しい検査は後日、こちらで一拍して行います。その日まで待っているわけにはいきませんので、すぐに治療に入りましょう」
私 :「睡眠に治療が必要なんですか?ちゃんと寝ていると思っていました」
医師:「あなたの睡眠の質の悪さが、ストレスになっているといえます。業者に連絡をしてシーパップ(*)を早めに自宅で使えるようにします。しっかり使えば必ず効果があります。寝ている間に酸素が体の隅々まできちんと行き渡るからです。リウマチの治療としてもこれは効果があります」
*圧力をかけた空気を鼻から気道(空気の通り道)に送り込み、気道を広げて睡眠中の無呼吸を防止する機械
私 :「分りました。やってみます」
医師:「あなたは今、リウマチに傾きかけています。でも、生活改善で戻ってこれる人だと思います。やってみる価値があります。睡眠を整えるだけではなく、食事を変えていきましょう。今の栄養学はとても進んでいます。うちではケトン体食を取り入れています」
私:「ケトン体食?どんなものを食べるのですか?」
医師:「タンパク質、脂質、野菜をしっかり取る方法です。ここに詳しく書いてありますので、よく読んでください。参考になる本も紹介していますので、読んで理解した上でこの食事方法をやってください。糖質の代わりに良質のオイルを摂る食事方法です」
先生の話によると、ケトン体食は簡単に言うと次のようなものでした。
●食べてはいけないもの
- お菓子、ケーキ、砂糖、蜂蜜など
- パン、ご飯(白米・玄米)、麺類すべて不可。グルテンを避ける
- バナナ、みかん、りんご、いちごなど
- 芋類、とうもろこし、ヨーグルト、粕汁など
●積極的に食べるもの
- 鶏肉、牛肉、豚肉、魚
- 卵、豆腐、納豆、無調整豆乳、チーズ
- オリーブオイル、ココナッツオイル、MCTオイル、バター(1日合計で大さじ3~5杯)
- 亜麻仁油、えごま油(1日小さじ2から3杯)
甘いものやパン類、麺類などの小麦を食べないことには抵抗はありませんでした。憩室炎になった時、これらを全て止めていたからです。
それでも私は脂肪や動物性タンパクを摂ることができるかどうかとても不安でした。
それは、前にも書いたように私は、甲田光雄医師の勧める玄米菜食を続けていたため、脂肪や動物性タンパクは一切摂っていなかったからです。
そのため、今までとは正反対のケトン体食にとても抵抗がありました。玄米菜食が、心の支えのようにもなっていました。
私:「今まで玄米菜食をしていましたが、それではダメなんでしょうか。体に合っていると思うんですけれども」
医師:「甲田先生の厳しい玄米菜食を超えたやり方が、このケトン体食です。前にもお話ししたように今、甲田先生が生きておられたら、このケトン体食をきっと採用されていると思います。まずは3ヶ月間この食事をやってみて、もしあなたに効果がないなら、玄米菜食に戻したらいいんじゃないですか?」
このように、先生は私の言うことを否定せずに、受け入れた上でケトン体食を勧めてくれました。
自宅への帰り道、先生からもらった資料を読み直しました。ケトン体食ができるかどうかは分かりませんでしたが、信頼できる先生が言っていることなので、まずはやってみようかと思い始めていました。
D医師は、薬のことは一切まだ触れていません。その代わり、生活改善という、今までとは全く違う提案をしてくれています。
しばらく考えて、この先生の言うことを実行してみようと、決めました。そうと決まれば早い方が良いでしょう。早速帰りに、指定されたいくつかのオイルを買って帰りました。
その日のお昼から私はケトン体食を作り始めました。リウマチと診断されてから、3週目頃のことでした。