普段、どのように座っていますか?
当院には、腰痛、肩や首のこり、手足の痛みやしびれ、生理痛、頭痛、便秘、更年期障害・・・など様々な症状を訴える方々が来られます。
施術で楽になっても、普段の生活習慣が元のままでは、その効果を維持することが難しいことがあります。
つまり、症状を改善するには、患者さんの協力は欠かせないということです。
ご自身にとって「当たり前」と思って意識さえしていない姿勢・動作などが、症状を引き起こしたり、症状の改善を妨げていることがよくあるのです。
その中でも「座る姿勢」は非常に重要です。今回は座り方について取り上げます。
●ソファーで本を読む姿勢の工夫
先日、待合室で次の施術を待っていた患者さん(Kさん)の姿勢が気になったので、了解を得て写真を撮らせて頂きました。

当院では、患者さんに足を組まないようにお伝えしています。
足を組むと骨盤、背骨は確実に歪み、諸症状を引き起こしてもおかしくない身体の状態になります。
その点を再度お伝えすると、Kさんは「足を組むのは良くない、とこちらで言われていたので分かっていたのですが、疲れてくるとどうしても足を組みたくなります。」と言われました。
足を組まずに座り直してもらったのが、次の図2の写真です。
足を組んでいた姿勢(図1)よりお尻が前にきて、のけぞったような姿勢になっています。
ソファでこのような姿勢で本を読んでいる方は多いと思います。
この姿勢では腰から背中が丸くなり、首が前方に突き出してしまいます。

ソファーは座面の奥行が深いため、そのままもたれると、図2のような姿勢にならざるを得ません。
少しの時間なら問題はないでしょうが、この姿勢で長時間の読書やTV鑑賞などをすると、肩・首のこり、背中・腰の痛みなどが起こりやすくなります。
また、首が前方に突き出し、頸椎(首を構成する背骨)を圧迫するため、腕や手のしびれなどの原因にもなります。
クッションと枕を背中に入れ、本の下にもクッションを置いてさらに座り直してもらったのが次の図3の写真です。

Kさんにこの姿勢についての感想を伺うと「これなら楽です。足を組まなくても大丈夫」とのことでした。
(*補足:当院にあるものを使ったので、これ以上はできませんでしたが、本の下に入れたクッションはもう少し高めの方が、首は楽になります)
●普段の生活の仕方は症状と関係します
Kさんのように、足を組むことが良くないと分かっていても、疲れてくるとそれを維持できなくなる場合もあります。
また、ご自身にとって「当たり前」と思って、何気なくとっている姿勢・動作が、症状につながっていることもあります。
当院では、その方の諸症状がどのように起きているのかを知るために、生活の仕方などをいろいろ伺ったり、姿勢や動作を拝見したりして、問題と思われることをお伝えします。
その姿勢や動作が、諸症状の原因となっていることにご本人が気が付き、それを変えていくことができれば、より早く症状を改善できます。
また再発の予防にもつながるのです。
もう治らないと諦めている痛みやしびれなどの症状がある方、是非ご相談ください。
無料相談も行っています。