患者さんの言葉から~「子宮筋腫が小さくなっていました」
生理痛を訴える患者さんの中には、子宮筋腫があると診断されている方もいらっしゃいます。
施術により生理痛などの症状が改善された方が、検診に行き、年々大きくなっていた子宮筋腫が小さくなっていたり、それ以上大きくなっていなかったり、というような検診結果を報告して下さることがあります。
当院以外では何も受けていないことから、当院の施術が何らかの効果があったと考えられます。
徒手的な施術で、なぜこのような効果がみられるのでしょうか?
それは生理痛を引き起こし、子宮筋腫を育ててしまうような「身体の状態」を整え改善していったからです。
補足:
・症状が強い場合は、改善できない場合もあります。
・また、施術以外にもその方の生活習慣を見直して頂くように、具体的にアドバイスさせて頂いています。
子宮筋腫について
子宮筋腫は女性ホルモンの影響を受けて育ち、多くの女性にみられる疾患です。
この疾患の主な症状としては生理痛、月経過多、不正出血などがあります。
月経過多によって、重度の鉄欠乏性貧血を引き起こすこともあり、手術を勧められることがあります。
生理痛、子宮筋腫が改善するのは?
生理痛や子宮筋腫が改善するのは、姿勢と自律神経の働きが関係しています。
・姿勢との関係
生理は周期的に子宮の内膜が剥がれ落ち、出血が起こる現象です。
子宮壁の筋肉層が収縮して、子宮内の血液を押し出します。
子宮に限らず、内臓は本来のあるべき正しい位置、正しい形を維持することで、正しく働くことができます。
子宮は骨盤内の狭い空間に位置しているため、姿勢の影響をより強く受ける臓器です。
姿勢が悪くなると、骨盤内の子宮は正しい位置・形を崩してしまい、スムーズに働くことができず、その結果として生理痛を引き起こしたり、子宮筋腫を育てる環境を作ってしまうと考えられます。

図1の女性の姿勢は腰椎が前弯し(前に反って)、骨盤が前傾して、背筋が伸びた本来の「正しい姿勢」です。
この姿勢では、骨盤内の空間は広く、子宮は本来の正しい位置・形を維持できます。
これにより子宮の収縮はスムーズに行えるのです。

それに対して、図2の女性の姿勢は腰椎が後弯し(後ろに引かれて)、骨盤が後傾して、腰や背中が丸まった「悪い姿勢」です。
この姿勢では、骨盤内の空間は狭められて、子宮は本来の正しい位置・形を維持できなくなります。
これにより子宮の収縮はスムーズに行えなくなるのです
・ 自律神経との関係
また、姿勢が悪くなることは、自律神経の働きにも影響します。
自律神経は、呼吸、循環、消化、分泌…など「内臓機能」を調整しています。
子宮、子宮に関わる神経や血流などをコントロールする他、ホルモン分泌にも関わっています。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があります。
交感神経は、仕事や勉強をするときなど活動時に働き、副交感神経は、睡眠中やリラックスしている時に働きます。
これらがシーソのようにうまくバランスを取りながら、働いているのです。
このバランスが乱れたとき、諸症状となって現れます。
子宮筋腫は女性ホルモンの影響を受けて育つため、自律神経のバランスが乱れると、症状を悪化させてしまう可能性があります。
図2のような「悪い姿勢」になると、背中の筋肉は常に引っ張られ、腰、背中、肩、首は緊張状態になります。
これによりその神経、血管も緊張し、「交感神経」が優位になり、自律神経のバランスが崩れるのです。
つまり、姿勢が悪くなると、自律神経の面からも子宮の状態に、悪影響を及ぼすということです。
当院の施術
腰痛や手足のしびれなどと同様、生理痛や子宮筋腫も、そのような症状を引き起こす「身体の状態」になっているということです。
このため、施術では、その方の「身体の状態」を評価し問題点を見つけ、図1のような姿勢が「楽に」できるように、身体を整えます。
「身体の状態」が改善されると、その結果、症状が改善されたり、出なくなったりするのです。生理痛で鎮痛剤を服薬している、子宮筋腫があり経過観察になっている・・・という方、是非ご相談ください。